2022年10月11日火曜日

青崩峠2022秋 ③青崩峠超え~R152長野側端点 地獄の地理院地図徒歩道を探る

今日は水窪駅から北へ、標高1080mあたりまで登ってきました。
2度めの足神神社ヒルクライムは無事成功できて良かったです
さあ、ここからしばらくは歩きです。


・青崩峠縦断 R152端点まで

今回は地理院地図になるべく沿って歩こうと思っていましたが、相当マゾかったです
今回の経験を踏まえて地図通りに行くのが赤いラインです
(但し青崩峠からの初手の歩き方はよくわかんないな…最初手すりに降りず、稜線に沿って枯れ沢を探すのか?)

赤字にある通りのひたすら谷筋を歩くのが地理院地図のルートでした。マジで歩くの大変だった!
自転車無しなら行けちゃったニッケル鉱石算出の地の看板も自転車持ちの下りは難易度数段上がる
マトモな区間は登山道沿いの重複区間でしたがそこは長年気になっていた箇所の確認に降りたのでルート違い
最後の枯れ沢渡りは下りは危険と判断して諦め登山道を選びました。そんな区間でした


最初は林道青崩線から看板通りの西側下り。自転車を担いで階段を降ります
登山道なので基本人一人分の幅しかありません。
山道はしっかり整備されており、木の橋を渡っていきます


青崩の独特な雰囲気、変に下草の少ない中を歩いていきます。
この常に地形が変わっていそうというか実際何度も崩れている中の森の風景、いつ来てもいいね。


階段をゆっくり歩いて、峠は割と近くにあります。


青崩峠に到着。標高1082m
木の板で広場になるよう工事してくれており、
ここを目当てに登りに来る人を何人か見ていますし、何か話が発生するとすればココ
「浜松からここまでは」意外と人気のある所です。


こちら2017年の姿。
木製の看板と椅子がありませんが、2018~2019年辺りで増えました。
ウォーキングコースの看板やその裏の表示類も地味にアップデートされていたりします
静岡県側の人たちが手を掛けてくれているのを感じます。


そんな武田信玄の進軍ルートでどっこいしょ。
下の秋葉街道から歩いてくると割と歴史を見ながら適度に歩いて登れるので、その辺りも人気の理由。



青崩峠から南の景色です。
見ているのは意外と愛宕山辺りではないか説、でその奥が橿山等の龍山町の山々だったりして
しかし、今日はかなり空が澄んでいて今までの1,2を争えるいい景色。


さて、前回もですが熊伏山登山道を少し歩きます
歩いて5分くらい、鳥獣捕獲禁止の看板を道外れに登り…お、ついにロープを張ってくれた。


ここから見える北の長野県側は絶景!
今日は特に雲が全然ないのでここ数年で一番かも!


長野県側は小嵐川が流れています。
ちなみに画面中央の白い空間、あそこがR152端点なので今回向かうのがあそこです。


左真ん中右。
よしっ、今年はいいもん見れた。戻りますか!
撮っている最中に熊伏山から降りる人がいたので譲るほうが主でした。


戻る前に足元にはかわいいお花。調べたらオヤマリンドウかもしれない
この後、パンを食べながらさっきの熊伏山から降りてきた方とお話していました。


静岡県側の青崩峠は本当に手を掛けられていました。
しかしここからはあんまり変わっていないぞ長野県側!
普通の登山道レベルではあるんですが、地質の悪い登山道の悪いところが垣間見える区間
更に今回は、正規の登山道を行かない積りのため苦戦は必至です。



ルートをもう一度貼っておきます。赤い所を歩きたかった…。
峠近辺が地理院地図とルートでずれていますが、
地図がそもそも林道から真っすぐ北上している+1082.5mの水準点は上の画像で見えるため、
地理院地図のほうが東にずれて計測してしまっていると思われます。
山奥だとこういうことはたまにあるので特に疑問は持ちません



最初はジグザグに降りていきます。手すりが序盤からあるよ!
結構な割合の浜松市民にココは道とみなされていませんが…
青崩峠遊歩道の看板もあるんだよ。落ちているけど。
左に白い崩落を見ながら北東ヘ降りていきます



手すりの通路を歩いて行きますが、こちらも崩れた跡のような気がしなくもない。
地図通りの道が20mくらい上にあったりして。それでも恐らく涸れ沢を急下りだろうけど
木の板はたまに落石にやられていたりするので気をつけて歩きます


手すりが終わりほぼ直角に左折(北)。
仮に地理院地図の道が実在したとすればここで右から合流してきているはずなんですが、
やはり全く気配はないな…


この曲がり角あたりから真北を見るとニッケル鉱石産出の地の看板があります。あるはずなんですよ
2枚めは拡大した図。木に看板が隠れてしまっているはず。


そこから少し降りると東屋があります。
ニッケル砕石跡地の立て札があり、実際ココから左(真東)に歩ければ先程見ていた(?)看板にたどり着けます


200mも歩けばガチの採掘現場跡に着くそうです。道筋無しで200mは遠いので行かないけど


当時の写真が飾ってありますので今回は文字を見るためアップで。
白黒写真が先程の看板辺りだそうですがこんなに開けていたっけ…
ちなみに金山彦命の記述があり鉱山や金物の神だそうです。青崩神社で祀っているという意味かな?
カラーは200m先のもの。以前探そうとしたことがありますが、やめたほうが良いという結論に至っています


ちなみにニッケル鉱石は採れる所まで行ったけれど放棄されたという事情から、今でも探せば取れる
という証拠なのか、毎年ニッケル鉱石が置かれています。
静止画だと泥に見えるかもしれない茶色の模様のような部分、そこが光に反射するニッケル混じりの石です。


さて、ここから登山道から外れていきます。本来のルートはこっち
2枚めの辺りで道筋が2本に別れており(階段状になっている道の右)、ここから道筋があるだろうという所です
ただし、地図的にはあそこまで行くと北に流れすぎのようです。


というわけで一旦真東へ。
石だらけで道とはとても思えませんが、方角としてはこちらの筋を歩いてみます


…が、想像以上の歩きにくさ。
自転車を持ちっぱなしなのと先月大雨が多くて土が濡れている点が大分しんどい
踏むそばから足場が崩れます。その上落ち葉で足元が不明な上にアップダウンがひどくて樹海みたい。
1回ガチで後頭部から滑落しそうだったし。踏みとどまったけど


そうして「うーん坂きつすぎて進退窮まったぞ」と悩んでいると下に一つの筋を見つけます
さっきの交点から谷筋を降りて左から右へ、そのまま登って今行きたい東行きを迂回するルート
3枚目中央辺りに短く立っている枝みたいなもの、あれ看板を横から見ています
まあ滑落するよりはマシか…と判断して降りていきました。地図で逸れている原因がコレです



そうして大分登った図。石の色が独特
看板は左奥にあるんですが石だらけを自転車抱えながらは割と無理なので、
更に左回りに登りました。それでも大分滑ったけどなー…



前回より大分苦労した末にニッケル功績産出の地に到着。
いやあ自転車担ぐだけでこうも違うとは。
重量は軽いから良いけど大物持って動くせいで色々ぶつかるのとバランスも狂うので大変だ。
採掘していただけあって少し広い空間になってはいますが、あの白黒写真を撮れるほどのスペースはあるかな?


そんなわけで第一区間終了。東屋~ニッケル功績産出の地
道筋通りに行けなくはなさそうでしたが、自転車持ちながらはいやあキツいっす



さて第2区間です。
東を見ていますが、相変わらず道筋なんてものはねえなあ…


そんな中でも一応地図通りには歩こうと東進したところで気づきます。
この涸れ沢あたりでちょうど地図の曲がり角に当たること、
ここから涸れ沢伝いに下るとちょうど地図通りに沿って歩けそうなこと。


上の写真はなんか坂ゆるそうに見えますが、見上げた図はコレです。
普通にキツい登山道位の傾斜で下っていかないといけないのだがマジかよおい…自転車持ちながらだぞ…


というわけで、とてもじゃないけどまっすぐ降りられない程度の下りが始まります。
土は踏むそばから崩れるので石の方が安心だけど転倒したら即足痛めて降りれなくなりそう
実際一回ガクッと来たのでこええよ。その時はもう自転車で支えたよ。右手しばらく痺れたよ


そんな感じでふざけんなって叫びまくりながら一本目の涸れ沢が終わりました。本当に大体道筋に沿っていた
そして目の前に見える2本目も道筋に沿っていそうです。
当然ですが、これの他にマトモに降りれそうな筋は見当たりません。
ふああああ!!って発狂しそうになるんですが右奥になんか見覚えが…


この登山道で光が差す空間って殆どなく、1箇所だけ見覚えがあります。青崩露頭です
平行に行けそうな道筋があったので、一旦自転車を仮置きして見に行くことにしました
やったぞ、期せずして青崩露頭を南西から入れる!(通常は北から、登るだけで精一杯)


予想通り、前回青崩露頭と思ったところが中央左奥に見えてきました。
2枚めは西側を見ていますが、露頭とはかけ離れた風景なので前回の勘は大体あっていたわけです


青崩露頭の沢が砂防ダムになっているので木は切り開かれており、ここだけ景色が開けています
正面には熊伏山の大分下を見ている感じです。


というわけで青崩露頭に到着。
あれから少し調べたらどうも露頭というのは単に露出しているだけでなく何かの境界になっているのが重要だそうで
砂防ダム側のあちらが前回見た側で白っぽい破砕岩です


ただしこれは2021年ですが撮る角度によって色味は結構違う。
領家変成帯か三波変成帯かは素人が軽く口出ししてはいけなそうな感じ


そして上流にあるこちらがより大規模な露頭です。こんな派手に露出していたとは!
独特の景色で迫力がありました。


上流の風景。さすがにここより上に何かありそうではないか
というわけで元の涸れ沢へ自転車を取りに戻ります。


ただいまセラフ君。
一応この写真、ちゃんと垂直取れています。
平らだったら1㍑ペットがあんな安定の仕方はせんだろう?
さあ、泣き言言わずに下りの続きです。


相変わらずガツガツ岩と滑る土を降りていきますが、沢筋がグネグネし出しました。
砂防ダムの白い石たちがいい東の目印なので参考にしてうねうねと歩いて砂防ダムの西に着きました


そんな超激下りだった第2区間、ニッケル鉱石産出の地~砂防ダム。
何より一番驚きだったのはこれでルートが大体合っていたこと。道筋どこだったんだよ
唯一の救いは青崩露頭に上からアクセスできたことです。



第3区間を探す前に後ろ(南西)の登山道を見ておきます。
右奥に青崩神社が、左には…まだ弓なりの倒木は曲がりっぱなしなんだな
2020年辺りからずーっとこうして倒木に巻き込まれて曲がりっぱなしです。


第3区間、実は登山道で良かったのですが今回はここの涸れ沢を降りる気満々で来ました
この区間は長年登山道から見下ろすと見える四角い穴があり、あの正体が確かめたかったのです
というわけで沢を降りながら登山道を見上げていますが、なんか砂防ダムの横に石積みがあるな…


いやほんとに石積み結構ある…と思ったら石積みは奥行き1列しかありませんでした
石積み風のダムって実在するので、それかもしれない。
逆に言うと遺構と勘違いされそうなくらいに高速で劣化しているということ…
ここ一帯の砂防ダムは超高速で埋まってしまう程に地盤の方が脆弱なので、致し方なし。


そして道筋は真北なのに対し川たちは北西に流れているため、
どんどん沢を東に渡っていく必要があります
そんなわけで最初の沢は抜け、東隣の沢へ向かっている所。
傾斜は第2区間よりはなだらかなのでなんとか歩けます。


標準点かな?と思うが地図に記載はない。
なにかの目印でしかないのかな


東隣の沢に着きました。
荒れているなあと思うのですがそれよりもこの上流。


6年気になっていた謎の四角い穴です!
さすがに間近で見るのは初めてだ。正体やいかに?


見た感じは砂防ダムのようです。
上流に小さな穴しか空いていない砂防ダムってなんだよって感じですが
古そうな感じで砂防ダムだとしてもほぼ完全に埋まっていますが、穴だけ残り続けているのは不思議なものです
どこか別の経由で大きな水抜きの空間があるのかな。


さてこのまま沢を降りると下には見覚えのある砂地。
あれはR152端点なのでガッツリショートカットできるのですが、ここルートとしては大分西外れです
いい加減東に戻らなくてはいけません。


右(東)を見て。
ああ、高いところにあるなあ…
しかしどう見ても地図の道はあの上なので、根性で登ります
ジグザグに登れば大体の坂はなんとかなる。滑るししんどいけど


というわけで登ってきたのがこちらです。過去一疲れるルートだなぁ青崩峠からのこのルート…
危ないとか怖いとかは少なくとも、純粋に体力の消耗が凄まじいです。


そんなわけで第3区間は大分西にずれています。
その代わりにずっと謎だしよく見つけられてすらいなかった謎の穴が間近に見られて良かったです
まさか砂防ダムっぽいとはな。石積みだからずっと秋葉街道関連かと思ったら全然違った。



さて、後は最後の降り口を探しながら登山道を歩きます。
雰囲気からしてどこからか突然下り筋が現れるぞ、と思いながら整備された登山道を歩きます
もうこれ位ならスキップしながら歩けるんだよコノヤロウと過去最速で土砂崩れを越えられた
と思ったら普通に土砂が流れ落ちて減っていました。そりゃ越えやすいわ


ずっと登山道が石積みだらけだし、古くからある街道って絶対こっちの道だと思うんだよね。
地理院地図の道筋は本気で何基準かが未だ不明だよ。実際に歩いているのに。


…と、この辺が怪しい。
左に突然降りる筋を見つけました
地図の④赤線の降り始めの辺りです。


ああまた涸れ沢か…
しかも最後に来てこれまた急な下りです。
試しに降りようと試みましたが、ズルズル滑って制御できそうにありませんでした
さすがにこれは自転車抜き+ブーツが必須だなと思い、この区間は「バーカ!」って言いながら止めました


ああ、本当に酷い道だった。
残りは安心安全(?)の登山道をゆっくり降りてつづら折りを曲がり



滑りそうで滑る木の板からの階段を降りて熊伏山登山口ヘ。


あとは少し崩れてきた擁壁を眺めながらゆっくり、西に歩いて行きます
R152の道筋は東ですが、端点は登山道より西にあって初見の2017は見落としていたりします。


そんなわけで青崩の木の看板にやってきました。
いつもは何となく通り過ぎる地点ですが、今回は割と大きな意味のある地点
ここは先程の第4区間の降り口が看板の左にあるのです。
いやこれめんどい急さだな…本当に降りないでよかった


更に西に行くと景色は開け、小嵐川最上流の砂防ダム群が見られます
殆ど埋まっているのがここ一帯の崩れやすさを物語っている
もうすっかり慣れたんだけれど、ここに来る度変な所なんだというのを実感します。
そういう意味で、自分にとっては青崩峠で一番印象に残る場所です。


こんな感じで今年は通常の登山道をガンスルーして降りてきましたが、
まさか地理院地図の道がここまで道筋や道らしいものがないどころか、
ただの涸れ沢が一番降りやすいようなただの崩壊地となっているとは思いませんでした。
さすがに二度と行きたくないです。自転車なしならワンチャンですがそれでも大分嫌です
登山道のほうがきちんと由緒正しい感もあるので次回以降はそっちを通ると思います。

さあそんなこんなで想像以上に体力を消耗した下りになりましたが、
あとは国道…あっR152も152で大崩落あるんだった…

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