2022年10月18日火曜日

青崩峠2022 ⑦ 遠山郷観光

 青崩峠を越えてついにまっとうな道に出てきました。同じR152ですが
ここまで来れば山越えモードは終了、標高は265m→615m→1082m→940m→580m→420m位まで降りてきました
さて、ここからは前々から気になっていた所へ行ったり再訪したりです


・遠山郷観光してきたの図





去年とあまり変わらないように見えて、ちょいちょい寄りました。通っただけの所も結構あるけれど
遠山郷も短距離超激坂が結構あるんだな…という事が知れたのは良かったです
でもこのルート、信玄滝や旧月之島橋等の行きやすい所でも結構外しているので参考までで。

・梁ノ木島番所


上上の地図だと2km地点辺りにいます
まずはR152の新島川原橋から外れ、小嵐川西側を南側に走っていきます
住居跡が平然と見られるこの一帯。


割とすぐに1つ目の分かれ道。
帰りに判明しましたが「番所」と案内がありました
地図を見ても普通にわかりますが、案内に沿って走ります
確かこの後に短い激坂があったはず。


激坂はすぐ降りたりします
その後に2つ目の分かれ道。こちらは案内がありませんが左で大丈夫です
基本的に左の小嵐川沿いに走るので分かれ道は左で。


その後は川沿いにのんびり登っていきます
R152のでっかい基礎?擁壁?を見ながら走ります


右に倉庫か何かを見ながら走ると行き止まりに着きます。

梁ノ木島番所に着きました。
江戸時代初期に不審者の出入りが多かったので関所として設けたそうです
今じゃ信じられないけれど、ホントに秋葉街道は通行人が多かったという事をいくつもの遺構が証明しているなあ。


そしてこちらが建物。東向き。番所の柱がかっけえ
建物は正にこの正面で扉を開いて奉行がお待ち!みたいな雰囲気
と思うとなんだか関所というよりは裁判所みたい。でも良き。


建物左(南)側と南離れ。というか建物はここが最南端
材木置き場みたいな感じです。



正面に戻って右(北)を見ます。2枚めはお風呂かな?



番所北の物置。


一番奥(北)にある離れの建物。1枚目は離れの東側、炊事場だろうか、隣は厠。


一通り見たので戻ります。
1枚目は番所正面右隣の玄関口、上を見れば2枚めのでっかい蜂の巣跡がありました。


古いながらも結構近代まで使われていた感じの番所でした。
ここは行き止まりなので行った道を帰ります。R152からは片道800mくらいかな
R152の壁が見たくてまた来るかもしれないなあ。
ちなみに、気づいたら足元が引っ付き虫だらけでした。青崩峠じゃ全然付かなかったのにここでかい!


・道の駅遠山郷と和田城
 


梁ノ木島番所を見終えたらそのまま遠山郷まで北上します。
2.5kmくらい、基本は下りですが登り直しがある
けど別にそんなのどうってことないくらいに景色が良くて走るの気持ちいいー!



北に向かう青看は距離表示がありますが、南に向かう青看は距離表示がまだありません
青崩峠道路が開通してからのお楽しみということで。


全体的に下りながら走っていると下市場トンネルを過ぎて遠山郷へIN。
下市場トンネル直後に交差したのはR418の終点です



大きな橋で遠山川を渡りながら遠山郷の集落を眺めている所。
そういえば2020年辺りから落橋していた遠山郷の中心を繋いでいた中橋ですが、
今回見たら新しい柱があり、作り直しをしているような。


道の駅遠山郷に到着。あっちいな!
気温27度くらいです。10月頭で標高400m以上の気温ではない
日陰で休みたいんですが、しかし肝心の本館が休館です
お土産屋や食堂は営業時間短いながらやってはいるので何もないわけではないです


休館の理由ですが、今回は何も通知がないのですが去年あった張り紙に記載があります。
・運営業者が撤退した
・そのため飯田市直轄になった影響でお風呂関係の条例対応が必須になっていた
・お風呂はトラブルで源泉が送られていない
・(これは推測)撤退した業者は食堂、販売所もやっていて後釜が見つかっていない?
という状況、正直かなり課題が多い。
今年は当面の間休業になったということは、諸問題の検討中は閉めておいたほうがマシな状況なのかもしれません。
しばらくはやっていないと認識しておいたほうが良さそうです


そんな事より梁ノ木島番所で大量にくっついた引っ付き虫を見ておくれよ。
こんなんじゃ人里歩けないよなあ?
がんばって20分も黙々と足元見ながら延々取って綺麗になりました!
あとはお土産屋でTシャツとか面白そうだったので買って離脱、観光に行きます


まずは和田城が気になったので向かいます。
中橋があれば近かったんですがないので一本北東の橋を経由することに
警察署もまた独特な建物の造りをしているね


遠山郷は高い山に囲まれているので景色が山だらけです。
たまに来る分には本当に楽しい一帯です


橋を渡ってかつての遠山宿の一帯に入って少し走ると和田城への案内がありました。
ここを曲がれば道一本で着きます


その先は超激坂だけどな!
15%はありました。
殿町の茶屋・かたくりというお店が見えたら曲がってあと一息です。


峠を超えて観光モードなのに超激坂で足がびっくりしましたが登れました。長さ自体は200mくらいで済んだので
まず見えるのは和田城。城まるごと資料館になっていました
庭にある像は遠山氏と徳川家康。仲良さそうと思ったら岡崎で家康に謁見している際の像でした
岡崎生まれ岡崎育ちに唐突に身近になる。
遠山氏の家紋のきっかけになった渡し箸のエピソードに関しての像でした


そしてその奥には観音霊水。その名の通り観音様が居られる
効能別に健康・学問・縁結びと3つのお水が味わえます。
お水にここまで手がかかっているところはなかなか珍しい。一本いただいておきました


奥まで行くと龍淵寺の駐車場。ひとまずここまで来ればOKかと引き返しました
お寺には観音大杉というでっかい杉の木があるという。
駐車場裏手からは和田城の裏側が見えました。
お城がいいというよりは高台に登ったのが気持ちよくてお水も飲めた!って感じでした。
今度は資料館もちゃんと見よう、うん。


上りが超激坂だったので下りも大変だ。
でも景色は良いんだよね
というわけで再び戻って遠山宿の街道沿いを南へ。


少し走ると商工会議所(遠山郷支所)を通過。和田城みたいな昔ながらの外観で良い
その道向こうには金毘羅大権現という岩文字がありました。
猿弥彦大神や金山大神といった岩文字も。



商工会議所からR152に沿って曲がると顔の掘られたゲートにギョッとする…が、これは霜月まつりのお面だろうか?
国指定の重要無形民俗文化財になっているお祭りだそうです。真冬に素手でお湯をぶっかけられる
水窪の田楽も真冬だったね。冬至に湯治って寒くなる話ではなく陽の力の回復を生命力の回復に見立てて祭るそうです
夜を徹して行う本格的なお祭りだそうな。


・かさがけ峠へ



この先は遠山宿の雰囲気を感じながらそのままR418に。
看板通りに天龍村へ向かって走っていきますが遠山川の南岸を走りたいのですぐR418からは離れます


曲がり角に遠山街道の由来についての看板がありました。
R152沿いの2本の川、遠山川と八重河内川の交点だからこそ往来、交易に大事な道だったとあります



その直後にあるのが八重河内八幡神社。
ここを始め色んなところで時期が来れば霜月まつりが行われるそうです


そして次の交差点で更に外れていきます。
そう、このルートは去年の逆走、南信州ウォーキング遠山郷コースです!
(実は先程の案内板もコース内、R418で信玄滝へ向かうそうだ)


標高420mくらいからスタート
基本は5~6%傾斜で登りますが、いっとき10%位の区間が混じっているが平らもあってバラバラ。
基本は林の中ですが建物と田んぼの跡かなって空間があったりするよ


600m位走って+40m、標高465m辺りで南信州ウォーキングコースの看板が。
ぼやけていますが、こちらは黄金の湯への分岐です
ただ2回目ですがやっぱり通行止めにされているよな…


坂は相変わらず5~6%で登る
確か黄金の湯の分岐って下の方にあった気がしたのですがここからの登りは殆どなく。



1.1kmで標高487m、一気に開けた平らな所に出ました。ここがかさがけ峠です
ただただ景色が良い!
平均傾斜は6%くらいでしたが、1kmちょいしか走っていないので適度な運動くらいでした
逆走では結構下った覚えがあるのですが+65mくらいだったらつべこべ言わず登りに来た方がいいな!
って位にはこの一区間の景色が良いです


川下の風景。標高差がいい感じに見えて絶景なのだけれど逆光キツイな
これは去年のほうが良いと思ったので貼っておきます。


・名古山製茶工場~遠山天満宮跡


かさがけ峠からは十原の集落へ。背後を撮ったけどきれいだぞ。


十原からは林道みたいな道で最大14%で降りたり登り直したりで人落とし場なんて呼ばれているところも通ります


そうして和見の集落も越えると中央橋という大きな吊り橋に着きます。
2t車以上通行不可ということですが逆に普通車くらいなら通れちゃう程度の強度があるということ
去年は大町の集落まで南岸を走っていましたが、今年はこの吊橋を通ってみることにします


吊り橋は車が通れるだけあって結構頑丈です。
今年の遠山川は水量が多いわ


中央橋を越えたら名古山の方面ですが…これ結構良い斜度の坂じゃないか?
と思ったらきっちり10~12%ありました。
和田城にかさがけ峠に、なんだかんだでこっちでも結構ヒルクライムしてるう!
独特の茶畑の中を突っ切る景色は良かったです。


坂を登りきったら赤石銘茶という看板が。なんと名古山製茶工場の東隣に着きました
そうかさっきの茶畑を加工している工場はここかと思うものの、全然やっている様子はありませんでした。
つーか名古山の辺りってR418で数少ない急な登り直しだったんだけど、わざわざそこに登っちゃったんだな…
でもこの上も茶畑、一帯が茶畑だらけで見る分にはホント良かったです。



名古山からは再び下りながらR418を走ります。
対岸の山々が相変わらず美しい


天満大橋に着きました。ここはさっきの中橋の一つ西にある大町の集落への橋
どうも大町の集落のてっぺんには遠山天満宮という神社があるらしい。
どう見ても登っていて更なる上り追加は少し躊躇いましたが、まあセラフくんならいいだろと向かいます


天満大橋を渡りました。
遠山街道の石碑があり、隣は合わせの地蔵様
橋向こうにも石看板や石碑があり、こちらが旧街道であったことを示しています
登り始めにある像はどなただろうな


しかし登り始めてからは観光とか言っていられない。17%の超激坂です
短いのですぐ平らになりますが少なくとも和田城よりはダンチでキツイ。
斜面に張り付くように連なる集落はこういう事があるからあまり来ないんだよな…!いい景色だけど!
しかし、遠山天満宮はもう一段南にあるようです


ヒュー、また超激坂ぁ。
こっちはMAX20%かというくらいのしんどい坂でしたが幸いすぐ終わりました


道は一瞬ダートに戻ったので自転車を置いて歩いたらすぐ舗装が復活する。後にまたダート
南東にある一番有力な遠山天満宮への道でしたが、ただの空き地でした。…あれ?


というわけで戻ってもう一本のgooglemapに記載されている方への分かれ道も探してみますが空振り。
こちらは純粋に林に入る感じで、実際徒歩道が西に向かっていた
当時の実在写真を見ても茶畑の上だったため、こちらは雰囲気が明らかに違いました。
鳥居があったのは明らかに先程の東側だったため、あったとしても建物だけとかかな。


そしてどこにも天満宮の影も形もないので、
さすがに「これはおかしいぞ」と思って電波は通じたので調べてみたら見つけました。
過疎化で30年の歴史に幕、南信濃の遠山天満宮-南信州新聞
Googlemapそもそも噓付きかよ!
2009年末だとGoogleEarthの過去ビュー検索でも辿れず地理院地図だとギリ昔すぎる
地理院地図ではお寺マークがありませんでした。それが答えでした

超激坂の上にあるだけあって、景色は最高だぜぇー…それだけは良かったです


・旧遠山口駅のトンネル群


さてないものをやいやい言っても仕方ないのでさっさと超激坂をビビリながら降りてR418へ。
いよいよ本格的に天龍村、平岡駅へ帰っていきます
下に降りても相変わらず遠山川沿いの景色はきれいだ。


その後は清水トンネル、藁野トンネルと抜けて遠山口のバス停が見えたらストーップ!
バス停の手前に交差点があり、東に降りていくと旧飯田線の遠山口駅跡があるので向かいます
去年はトンネル一つ越えて引き返しましたが、今回は全部歩いてみるぞ!


というわけで基本は降りていきます。R418を西に下れればよい
現飯田線を渡りますが、その前後に独特な鉄の遺構があります



その先にあるのが旧遠山口駅跡。ご覧の通り跡も形もありません
橋も撤去後に掛け直されたとのことで、ここ自体に歴史を感じる要素ってありません。


ただし周辺は遺構が残っています
南にあるのが旧飯田線の十方峡トンネル。これ鉄道跡からR418に一時転用されていて、
信号がついていたそうです。速度制限30km/h。
反対側の出口はR418の現十方峡トンネルから脇に逸れるとあります


そして吊り橋の向こうにもトンネルがあります
今回の目的はこの北側のトンネル群です!
ちなみに橋がかけ直されたのは、平岡ダム工事による増水です
北の為栗駅では集落が沈んだり温田でも橋がかけ直されたりと、様々な影響があったようです
自転車を置いて渡っていきます


川の西側、東側。この橋は要長橋といいます
かさ上げしてやっと現飯田線と同じ高さになっています


トンネルに到着。嵩上げの影響で埋まっているがそれでもまだ高さ2mはあると思う
斜面になっているのでトンネルの高さは歩く度に戻っていきます。
夕方なのでライトないとなんも見えねえ。でもスマホのライトでもなんとかなるっちゃあなる


前回はこの通行止めで引き返しましたが、今日は更に先に進んでいきます。
ほどほどに昔ながらな電車用トンネル、それでもこの幅の真っ暗は閉塞感あるぅ


2つ目のトンネルを抜けたらあとは徒歩道で飯田線にぶつかりに行くのみです。
トンネル出口の独特な石積みに挟まれた景色。


河川管理用の案内かな。




少し歩くと廃屋がありました。
建物が完全につぶれていて中の軽トラがむしろ柱になっているレベルです


廃車。
青いのは…もしかしてマツダのB360?
えっ1960年代は流石に古!でもこのデザインの丸灯ってあったっけ
もう一方の白い軽トラはスズキのキャリィトラック(ST20)でほぼ確定。
1970年代後半、それでも40年以上前かあ


廃屋からは覗けば飯田線が見えるという所まで来ていますが、
途中に溝があり、小橋をかけてくれてはいますが一部足元が抜けているので注意。


そして小橋を渡ったら正面に飯田線が。
これは現役、というか普通に合流した感がある
新旧道の交差点のようなもので、ここまで歩ければ踏破と言っていいでしょう!
というわけで遠山口へ踵を返すことにします。


帰りの南行きで見る廃屋。いやここにどうやって車を持ち込んだんだろう
脇はずっと遠山川が見えますが、農機らしきものが放置されていました


そして2番目のトンネル。
こっちから見ると斜めになってるのな


中は安定の真っ暗。大きめのものが落ちていたけど運搬具なのか看板の成れの果てなのか…


トンネルを抜けたインターバル。
去年より大分木は増えた気がするなあ



そして最初のトンネル・裏。こちらも斜めだ
要長橋に向けてトンネル内登り、こちらは照らしても何も落ちていませんでした。
ちなみに、要長橋の吊り橋を渡っている最中に飯田線の電車が通ったので手を振っておきました
いや、新旧同じ飯田線を通っている同士じゃん?


戻って旧遠山口駅に置きっぱなしのセラフくんと再会。
いやあトンネルの奥に廃屋というか廃車があるとは。面白いものが見られました
さあ、あとはR418へ登り直しますか。


登りはキツイ所で6%くらいと、そんなに急ではありません
旧遠山口駅裏にある大きなスペースを使うトラック用のでかい標識を見ながら登っていくと、
R418にぶつかるので一連の寄り道は終了。
走って歩いて2.2km、20分くらいで往復できました
さあ、あとは平岡駅に帰るだけです。
というか、あれこれ寄り過ぎて日が大分傾いているのでもうこれ以上何かというと余裕がありません
終電自体は20時位まであるんだけどね


R418を県道1号と合流しながら南下すると道は細くなり商店街に。
先程の分岐から2kmちょっと走るだけで済むかな。


平岡駅に到着!枚岡じゃないって
3階建てで3Fがホテルの客室になっており、飯田線を上から眺められます。でも券売機も改札もない無人駅
不思議な駅ですが大きいので2Fに売店はあるものの…営業時間終わっていて1Fの食堂は準備中!
うーんご飯が調達できないと体の回復が辛いなあ。


と思ったらなんと近所にスーパーが出来ていました!
一番近いコンビニですら13km以上、他は20km以上離れたこの地でやっと大衆が気軽に入れるお店が!
まあ中はスーパーというかコンビニに近い規模ですがそんなことはどうでも良く、
おかげでサイクリング後の補給が出来る運びとなりました。
ただしスーパーなのでプロテインバー等はない点に注意
でも電子レンジ借りれるのでラーメン食べられました。


あとはご飯を食べたらいそいそと輪行しまして…
雨も降っていないのに大分汚したなあ、というわけで帰ったら洗います
主犯は地理院地図の道。転びまくったもんなあ。


体力は限界だったので1時間以上後の電車でも特にどこかに寄る気もなく、
のんびり休んで電車を待って帰ったのでした。
不思議だろ…これで50kmしか走っていないんだぜ…


というわけで毎年恒例の青崩峠越えの旅は終わりました。なんて濃密な峠越えなんだ本当に…
何度も通っていると見たいものや行きたい所が次々と出てくるのでほんとにやばいです
写真は足神神社でいただいたものなど。健脚祈願の木札は2020のものと比較
今年は御札も頂きました、でっかい!大信州の箱と同じくらいということは4合瓶相当
来年は流石に違ったルート行こうかなあと考えながらこの長い記事たちもおしまいです。





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