ただいま木曽駒ヶ岳山頂、2956.1mに居ます。
周りの山が目線とほぼ同じかそれ以下っていうのは最高です、大変楽しい
1400mの北御所登山口からのスタートでしたが思いの外歩きやすいコースで、
中盤の崩れに苦労するところはありましたが、
「落ちたら死ぬ」みたいな所はほとんど無く登ってこれました。
低酸素トレーニングもしていましたが、タイムが良かったのはここが決め手だったのだと思います
さて、後は木曽駒ヶ岳から標高2612mのロープウェイへ降りるだけです。
17時が最終ですが現在14時、所要時間は1時間半くらいなので帰るだけなら大丈夫!
というわけで色々チャレンジしながら帰ってみることにします。
そんなわけで木曽駒ヶ岳から降りてきました。左(北東)に頂上山荘があります
ただもう一回中岳を登るというのがちょっと億劫な気分になったので、右(南)の道に興味を持ちます
いわゆる巻き道というものです。
実は木曽駒ヶ岳も回避できる筋があるらしく、どれも「標高差は」少ないルートになっています
難所ありというのはどれほどのものなのか。一旦様子見も兼ねて見に行ってみることにしました
最初は岩が多いですが大したことのないゆる上りの道です。
このまま全部岩が多いくらいで済めば問題ないんですが、それじゃあ中岳と同じやし違うだろうね
ふと横を見ながらの歩き。
1枚目は中津川~王滝村~御嶽山あたりを見ていて、2枚目は木曽駒ヶ岳の二度見です。
巻き道は一旦登って降りるようです。
足元はまだ安全安心。
登り切ると見えてきました巻き道の本来の姿が。
まだ岩を降りて登って平行に歩くだけですが、視界の先が絶壁でヤバい。
落ちたら滑川まで一直線だなあ、切り立っているから助からないなあ、と思うともう駄目。
2度めのゴツゴツ登り、手探りだけどここまでは大丈夫。
この先の補助なし岩降りと鎖無しでの岩登り、この2つがどうしようもなく駄目でした。
岩自体はザラザラしていてすごく取り付きやすいのですが、先程見た眼下の崖がどうしようもない
落ちたら死ぬって意識するとどうしてもビビるんだよ!
息を整えながらゆっくりと渡りました。
そこから先は岩はあるけど大丈夫、
この「日本の緑国有林」の看板まで来れば完全に安心。
あー肝冷えたぁ。次来る時は無理しても中岳登ろっと!
そんな局所的にヤバいものの、無雪期なら時間をかければ大丈夫な巻き道でした。
データだけで言うならかかった時間は17分で同じくらい、
獲得標高的には中岳60mに対し巻き道20mくらいだと思うので、確かに巻ける道ではありました。
でもやっぱり嫌かな!
登山道との合流地点あたりで碑がありました。遭難碑とのことです
「牛丸賢君/木曽山林高等学校在学中/昭和三十年十一月二十八日/濃霧と暴風の為視界を誤り/宝剣岳より木曽側に滑落し/翌日凍死す/此処に遭難碑を建て冥福を祈る/昭和三十一年七月二十日/木曽山林高等学校/関係者一同」とあります
11月末頃山岳部の活動で登山し伊那前岳へ戻った辺りで禁止されている宝剣岳へ向かい、
何度か滑落しかけていた中で牛丸君が完全に滑落してしまったとのこと。
最初は返答があったものの、1日半後崖の下に到着した頃には凍死していたそうです。なむなむ
というのを木曽山林資料館の100周年記念誌アーカイブ、第5章PDFで確認できました。
いやあ冬の鎖場、雪で視界不良では複数人の意味もなくなる。恐ろしいですなあ
今は初夏で雪は全くありませんので大丈夫なはずです
巻き道でビビっているようではかなり厳しいとは思いますが、ちょっと様子見だけ行ってみます。
あー、この警告はマジで冬死ぬやつですね…
注意の碑もありました。
これまで2本ストックで来ましたがここからは両手を駆使するのは確定、
さすがに邪魔でしかないので仕舞います。
滑川の真上に回り込みました。
ここまではなんとか大丈夫。
元々岩自体のグリップがある上に最初は小さい岩が多く、登る分には鎖に頼る必要はないです
補助くらいの感じで鎖を使えば大丈夫。
正面の岩場を登り切る所です。
一旦落ち着いて後ろを見てみます。方角的には北北西なので乗鞍方面を見ている
手前は恐らく木曽前岳で、玉の窪山荘が見えますなあ
問題はこの先の岩場です。
いや冷静に取り付いていけば問題にならない位に岩のグリップ性があるんですが、
落ちたら死ぬって状況がほんとに駄目なので、多分自分は軽い高所恐怖症
ここも鎖場としては難易度低いはずですが、
ルートを間違えると鎖頼りのグリップ任せで登る形になるのでビビリが問題になります。
息を整えながら周りを撮っています
下は大分離れてきました。とにかく緊張するー
実は下から1グループ来ているので、余りゆっくりしていられないのもプレッシャーになってしんどいです。
この先は側面に回り込んで頂上に登る、と向こうから降りて来た人が教えてくれました。
ここではすれ違いも一苦労ですが、その苦労は共有できている人ばかりなので優しい世界が出来ていました
裏に回ってみます。
ヒエッ。
鎖の下の色が剥げている所が登頂ルートです
足場が靴半分しかないところがあったりしました
岩のグリップ強いの、本当に助かりました。
・宝剣岳
というわけで2931m、登っては来れました。祠がありました
まさに剣のような山頂、しかし岩だらけで回り込んだりする余裕はない
後から来た人が一人この岩の上に立っていて、勇者だなあと思いながら見ていました
宝剣岳からは南の山々が見えてきました。檜尾岳~空木岳
色んな山が見えるもんだね。
2・3枚目の南東のロープウェイはうまく視界が通らない感じですが
もうちょっと奥に出れば見られそうですが、ビビリなので全然撮りにいけません。
4枚目の木曽駒ヶ岳方面は元から視界通らないですね
…
ビビりながら登ったのでビビりながら降りるわけで。
下りのほうが事故率は高いので、慎重に慎重に帰ることにします
鎖場の途中。
とにかく「こう踏めば死なない」を繰り返して降りれば良いのですが、とにかくビビりがひどい
それでも岩のグリップは良いため、練習がてら後ろ向きでしっかり降りる練習はしていました。
と書くとなんか普通に降りた感じですが、大丈夫だったかと言うとそんなわけでもなく。
降り途中に足が引っかかった時は半ばパニック状態になっていました
当時は「ニドトコネーヨ!」みたいに思っていたのですが、
今こうして書いているとまた挑むのも楽しそうな感じがしているので不思議です。
但し最低でも鎖支持用のカラビナは必須ですが。
大分降りた頃、千畳敷カールが一望できるようになりました。いい景色です
それで宝剣岳登山中に拾った忘れ物について宝剣山荘で話したりして、
落ち着いて時間を見たら15:55でした。
昼じゃん?って思うかもしれませんがロープウェイの最終は17:00で、ここからの参考タイムは50分です
何より周りに人が居ません。
これは急いで戻らないとまずいですね、というわけでロープウェイに直行します
乗越浄土に。行きは東からやってきました
今回はロープウェイに向かうために、南(千畳敷駅方面)に降りていきます。
普通の人は2度めですが、自分は初めて歩きます千畳敷駅への下山口。
2856m→2612mなので思ったより標高差があり、つづら折りでグイグイ降りていく形なんですね
思ったより整った階段が続いて結構降りやすいですが、後ろに人が居ないので現状自分がドベです。
多分間に合うだろうが、万が一表記より長くかかったりするかもと考えると不安になる
体力的には-244mくらいは多少焦ったところで問題にならないので急ぎます。
ああ、剣ヶ池目指してここを一周するだけでも絶対楽しいだろうなあ。
普通の視点の千畳敷カールと乗越浄土方面を見返して。
下りは標高が下がるにつれ階段が雑になっていきました。普通逆では?
たまにホテルへのチェックイン勢と思わしき人たちとすれ違いながら千畳敷登山口へ降りてきました。
乗越浄土からここまで急いで20分でした。
普通に降りても25分もかからないと思いますがYAMAP時間は30分
YAMAPは結構重めの荷物を背負った計測のようです。短めに見積もったほうが良いね。
登山口まで降りれば標高は千畳敷駅と同じかむしろ低い説。
岩多めなので歩きやすいかと言うと話は別ですが、先程の下りと比べればリスク無
道に残雪がありましたが、雪の踏まれ方が北御所ルートとの通行人数の圧倒的な差を感じます。
靴の跡がまるでわからない…
乗越浄土まではやはり結構な急階段だから、観光って軽い気持ちで登山は誘わないほうが良さそう。
冷静に普通の目線で考えると、ここから乗越浄土へ244m登るし(東京都庁クラス)、
更に中岳へ69m+木曽駒ヶ岳への90mなので+403m、東京タワー越えというか下手な低山登れちゃうし。
うん、少なくとも嫁を登山に誘うのはやめておこう。
順番もゆっくり降りている2人組の人たちを抜いてドベ2に、
と思ったら更に後ろに数人降りてきていたので、そんなに急がなくても良かった。
また残雪がありましたがもはやあと数日で溶けそうな感じ、
それでも短距離で2箇所連続は多いね?と思いながら整った道を歩いていきます
ですが調べても分からず、どんなお花が咲くのかな?
3箇所ある駒ヶ嶽神社、一番行きやすい所が最後であった
もちろん初見なのでお参りしますが、周囲の人に怪訝な顔をされていました。
いや、そりゃ99%以上の人はここ2回目の訪問だろうけどさあ!
休憩スペースからの景色。
急いで降りて疲れているので特に構わず、駒ケ岳の案内を撮影(初見)。
北が右になっていて、ロープウェイで来た場合の観光エリアが一目でわかるようになっています
自分は極楽平方面は千畳敷ルートで行くことになりそうだ。
最後に宝剣岳の看板と、左側に宝剣岳を見ながら。
木曽駒ヶ岳は奥にあるから看板なかったのかな
ともあれこれで一通りの登山は完了!あとはロープウェイに乗る準備に入ります
16:35、お土産購入後に喉が渇いて仕方なかったのでコーラを飲んでいる図
いやあ暖かかったから水1リットルじゃ足りなかった、コーラ500mlで250円だけどめちゃくちゃ美味いぞ。
ちなみにここの地図は先程の看板より更に広かったです。
相変わらず北が右ですが、南方面が広く空木岳まで表示されていました
売店の真裏で、時間はYAMAPとほぼ同じ。
初見で来た際は、まずこれを参考にするのがベストだと思います
それでここまでの装備。
ブーツは確かTimberlandですが他は全部amazonnの中華、
・クイックリリースで長さ調整ができる2本ストック
・20l級で胸と腰で固定できるリュック
と、欲しい機能を求めたらこうなりましたって感じの装備で、これだけの旅をしました。
山一本行くだけならこれで特に問題ないと思います
あとは大きめのカラビナがあれば宝剣岳のような鎖場も安心して行けるねって感じ。
服装は普通のズボンとTシャツ、あと重ね着とジャケットを用意しました
が、本日気温が高くて朝から上着一枚で十分、両方死に装備となりました。
がっ、備えよ常にの精神が大事なのでヨシ。
他の中身は水1リットル(不足)とカロリーメイト2箱(余る)、
ただ携帯浄水器も入れていたので万が一の時は水場を探して飲む準備もしていました。
あと充電器と財布携帯、自転車用のウィンドブレーカーと鍵が付きっぱなしでターンエンド
シンプルな方だとは思います。
各種情報。
20年以上ぶりに3000m級の山に日帰りで無事登山できたのは何より良かったです。
実は1500m以上の登りを求めていたので北御所登山口を選んだのであって、
その目的は果たしたので一通り満足しています。歩数は22,000歩くらいでした
宝剣岳は生来の軽い高所恐怖症と鎖場の不慣れさがモロに出た形で、
登れただけラッキーなくらい道中ガタガタ言ってました。次は来れないですね
身の程も知ったので、登山は程々のルートで行こうと思いましたはい。
下手に登り途中から撮るより綺麗に景色が見られると思う
ちなみに宝剣岳の忘れ物はここで預けました。登山道で拾ったゴミも後で捨てました
来たときよりキレイにね。
ロープウェイは30分毎ですが、時刻表の説明にある通り混雑状況によっては臨時便が出ます
今日は行きからして大混雑でしたので、帰りも16:50の便が出ていました
初めての駒ヶ岳ロープウェーだ!
今日が2日目なのか13時間以上歩いていた人もいたので、自分はまだまだライトな方です。
臨時便でも満員でしたが、高速で通り過ぎるロープウェイはなんとか撮影できました
緑だったり赤だったりするんだね。
17:00にロープウェイを降りたらお土産屋さんを経由して流れるようにバス停に案内され、
17:06にこれまた臨時のバスへ乗り込みます
臨時便は駒ヶ根駅までは行かず、菅の台バスセンターが終点であるのが一応注意点。
あとは寝ていたのですが、珍しくカモシカが道の外にいました
さすがにバスが停車するレベル。
自分も山を歩くと普通のシカは遭遇しやすいんですが、こんな子いるんだ!ってなりました
あとは無事に菅の台バスセンターへ到着、これにて木曽駒ヶ岳登山の全ての行程は終わりました。
いやあ、下りをほとんど省略したので体力の回復が早い。
何より足を全く捻っていないので観光の余裕がある
というわけでおみやげを買いに近くのお土産屋さんに寄りました、
が18時手前ではさすがに山菜類の売り場は終了、仕方ないね。
日本酒を買って牛乳を一気飲みして帰ることにしました
しかし高速に乗る前にご飯を食べたい
その前に中央道駒ヶ根ICといえばこれを撮っておかねば。
というわけで駐車場に車を停めて有名なネタバス停、女体入口を撮影してから付近のごはん屋を探していました。
意外に18時ではやっていないぞ
ラーメン屋さんがやっていました!
女体入口バス停からは少し西に戻った雷音ラーメンさん
ベーシックなメニューである雷音ラーメンを頼みましたが、かなり和風だし風味の醤油。
これはつけ麺の出汁を流用している?って位に出汁感のある醤油でしたが、これはこれで。
ちなみに替え玉を頼んだら1玉ガッツリ入れてくれたのか、量が多かったので満足でした
今度来ることがあればつけ麺を食べてみたいかもと思いながら、駒ヶ根ICに乗ったのでした
ただし行きとほぼ同じく高速は飯田ICで降り、
R153治部坂峠~稲武~香嵐渓から県道39号の下道づくし高速代\700で無事帰れました。
買ったお土産は定番の雷鳥、と初めて見た別バージョン。ふわふわのサンドでした
あと千畳敷の水で作ったという日本酒、火入れなのに火入れ感ないくらいにスッキリした美味しさ
それとゼロ磁場というR152分杭峠の水を使った日本酒(オタマジャクシの今錦酒造さんか!)
があったので飲みましたが、独特な水の味、軽くにがりがある?味深かったです。
あと木曽駒ヶ岳と宝剣岳の登山バッジとかを買ってあります。
こんな感じで堪能した感じですが、この日は気温が高いということは全日日差しが強く、
しかも長いこと360°視界ということは常に日なたに晒されていた…ということで、日焼けが凄まじかったです。
日焼け止めを忘れていたために3日は特に首がヒリヒリしていて、1週間経ってようやく手首の赤みが引きました。
いやあ、完全に夏でしたね。
その辺りの意識は本当に低いから気をつけないとなあ、というわけでおしまい。
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