2024年1月28日日曜日

愛知県道443号富岡大海線 ①起点~浅間峠(浅間神社巡りのカオスを添えて)

 正月も落ち着いたあたりの1月。
この日は新城にサイクリングにやってきました
豊川南岸でR301が折れ曲がる辺りで休憩となりまして、味喜川といううどん屋さんで焼肉のセットを頼みました
味がしっかりしているのと肉が独特のごま風味で美味かったです。
ちなみに無断駐車の罰が微妙に現実的だったのが面白かった



その後はR301に合流して西に、この先しばらく山なのでコンビニで水と食料を調達しておきます
しかしローソン新城庭野店、野菜ばっか売ってんな。
店内も野菜販売スペースがあったのでちょっとしたJAみたいでした


そうしてR301沿いに4kmちょい走ると県道443号との交差点に着きます。
今日の目的はこの県道の完走になります



・県道443号 富岡大海線


そんなに長くないんですが、地理院地図通りに峠越えをしようとすると難しい道です。
他県道との合流区間以外は基本的に狭い道が続く上にそもそも単独区間は多くなく、
南のダート分岐~北の舗道復活までが登山道の峠越え区間です
ダート区間は複雑で行ったり戻ったりしているので、実際の距離は13.5km位なんじゃないかなと思います
とにかく浅間峠の前後が非常にややこしかったです。案内に素直に従っても山登りでした。

起点は新城の片田舎、南の宇利峠も北の新城市街もまだ遠くなんとも言えない一帯です
そんな中を山に入っていくのがこの県道です。
JAもAコープもあるのにやっている気配が全然しない中、一応2車線を北東に進んでいきます
ちなみにゆるーく登っている程度なので、だいたい平坦なイメージで大丈夫です。


たったの200mで道は1車線になりました。
単独区間は以降全部1車線です(センターラインないだけで広いところもあるにはあるが)
菜の花畑が綺麗で、結構点在していました。


もうすっかり東に進んでいる辺りなんですが、南になにかの公園を見ていました。
個人情報が入り込んでいたので上げませんが、どうもドッグラン専用の公園だったようです
北側にその受付と言いますか飼い主用のカフェといいますか、そういう施設がありました
駐車場は無料、コーヒーも無料、入園料が人単位でかかり、料理と道具も有料の料金体系のようです。



そんな喫茶の後は黒田公民館と諏訪大明神の入口を通過。
ただでさえ薄い密度の集落でしたが、いよいよ田んぼだけで景色のいい空間になってきました



ちなみにここの分岐が分かりにくかったです。道幅同じで右にそれていくんだもの
ココで北進に切り替わる、というのも覚えにくいものです


その後の分岐は一応道幅が違って判別でき、
脇の阿弥陀如来堂への入り口の祠が可愛くて撮影していました。
その後道幅が2.0mになるそうですがどう見ても1.8mくらいじゃないかい?
そんな右側が森の中を抜けていくと(デリニエーターやたらにあるな...)突き当りが見えてきます


・停止標識
突き当りは一時停止でした。
右に行くんですがたしかに道筋は左右、左に分かれるは恐らく新城市道12号一鍬田黒田線です
oh,また市道に負けたのか県道は。
そして肝心の右折先、県道443号はこの先200mで通行止めの標識となりました。


さて終わりまでのラスト、とはいえ200mなのですぐやってきます
遠目に見えるけどなんか工事してるな。


・工事中看板
2.2km位走りましたが、通行止めの標識手前で工事に阻まれてしまいました。
理由は「ため池を直しています」だったので、この先の黒田上の池への道が工事区間です
実は今日の目的は「誰も行っていない、あの通行止めの標識の先の本来の県道443号を歩く」だったので、
まさかの手前で躓いたことになります。
実は南の道祖神経由でのアクセスも考えていたのでそうしますが、なんかうん。
標高は起点で50m程なのが地味に登っていて82mです



ちなみにここから浅間峠過ぎるまでのルートは本当にメチャクチャです。
それで通れる道を通ったのが茶色の実線なのですが、
ただの登山道を含むというこれまたなんともなルートでした
本来の県道443号のルートは整備放棄と不明な理由での通行止めロープとで、
ここから峠過ぎまでは普通に歩いたら殆ど歩けないという状況でした。
峠付近はもはやカオスです。


そんなわけで工事の手前でかかっているコンクリの橋で堀を渡ります
南のあぜ道をさらに南に曲がります。


・黒田の道祖神
坂の上にいらっしゃる道祖神さまに着きます。
綺麗にされている上に榊も結構新しい。宝永四年九月吉日だそうで、なんと1707年らしい
昔の地図を見ると黒田上の池への道はなく、ここから南西に道があったような雰囲気があり
それは先程の県道443号で分かりづらい曲がりをする部分に繋がっていたので、
その道筋への分かれの目印として置かれていたのではと思います。


さて、後はどうにかしてこの堀をよっこいしょっとしまして...


通行止め標識へ到着。
県道指定されているのはいま左奥に見えているここから北の道(上の地図の”本来の県道443号”区間)なんですが、
なんと誰一人として通行どころか挑んだ記録すらありません。なんでだ。
いやまあ、まずこの目の前に紐張ってあるんだけどね
それはともかくとして、この先どうなっているかを見に行ってみます。


正面の家の横を抜けるまでは大丈夫です。
ただしそこまでしか草刈りはされていないようです。


一応奥まで抜けてみる...ものの...これは、無理!
これは完全に放置されている上に年代物の竹混じりで、身一つですら密度が高すぎて進めません
道幅も人一人分で道要素は皆無で、実質家横のあぜ道が荒れ果てた構図でしかないため諦めました。
県道のはずがなんでこんなことに?



というわけで諦めた末どうこうで再び工事中看板まで戻ってきました。
本来の県道443号、南側は完全に整備どころか手入れすら放棄されており道としては不成立でした
仕方がないので皆と同じ一本西の道経由で県道へのアクセスを試みます。



その前にチェーンが切れたのでリンクを引っ張り出していました。
手持ちの自転車が多いので8速・11速・12速用を持ち歩かなきゃいけないのは地味に面倒ですね
セラフくんはSRAM GX EAGLEなので12速です。



結局300mほどの寄り道になった後の脇道ルート。
なので2.5kmくらいかのスタートですが、100mも走らないうちに舗装は終了
最後の民家の境目なので、定番の住民の需要切れです。
ちなみにGoogleストリートビューはここでおしまいです


その後整ったダートを歩いていると、120mほどで看板が見えてきます
こっちも工事中なんかい?


林道を直しているそうです。
ただし通行止めにしている様子はないのでありがたい
ちなみにここからは舗装が再開します


林に入ってすぐ、右に登る脇道を見つけました。
浅間の看板もあるのでこれが県道443号への登り道で間違いない
とは言え一応念のため自転車は置いて確認に行ってみます。


登るとすぐに県道443号に合流しました。降りる方向(南西)が馬頭観音、登る方向(北東)が浅間神社です
ただし浅間神社は県道443号の更に一本東のラインにあるはず。
なので最初は県道完走を優先します
そのためにまず、下の県道を確認するために馬頭観音を見に行くことからやります。


割りと下って馬頭観音様へ到着。随分年代物に見えます
しかも3体もおり、劣化の具合が1体だけ激しくも見えます
そしてお名前も刻まれていてただの信仰とは違いそうな雰囲気も感じますが、綺麗にされていて良いですね


そしてこの先にあるのが通行止め標識から北進した先ですので、ちょっと様子を見に行ってみました
最初のうちはまだ道の跡があったのですが、降りる度どんどんと怪しくなりまして
沢に合流する辺りには再び正面が見えなくなりました。水が絡むとダメなようです
なので先程の道と繋がっているだろうとは思うのですが、沢沿いの200m位の区間が地獄の様相って感じですかね...


というわけでここまでの県道443号は迂回して分岐に戻った形になりました。
あとは下にある自転車を回収しまして、県道443号(もうダートだけど)を進みます
ちなみに木に赤い紐と黄色い紐が結ばれています。


するとすぐに通行止めの紐が正面に。
えっ崩落か何か起きているの?
悩みましたが一旦県道443号は後で見ることにして、浅間神社巡りを先にすることにしました
このあたりで標高は130m、起点からああだこうだで3kmです。


浅間神社方面は右後ろ(南)に登っています
普通の登山道といった感じで道幅も徒歩道でしかなく、
神社なんてあるのだろうかと思いながら歩いていくと遠目に祠が見えたあたりから急登になります


・足浅間神社
分岐から200mほど歩き、標高148mで足浅間神社に到着。
遠目に見えていた祠とは違うんですが低いところにあってよかったです
榊や御幣が新しく、頻繁に手入れされている感じです




次が遠目に見ていた祠...ガッツリ急登で担ぎ必須だなあ。


・腹浅間神社
足浅間神社からは50mくらいのすぐ。標高は一気に20m登って168m
腹浅間神社ですが斜面上で自転車を置くところがなさすぎて裏に置いている所です
こちらもしっかり手入れされています。




足浅間・腹浅間とくれば頭浅間があるのが定番です。
この南西の嵩山の本坂峠でそうでしたし、足、腹まであるので今回もそうでしょう
傾斜は変わらずの急登ですが既に先程上った分で半分は消化しており、もう一登りすると坂はおしまいです


・頭浅間神社
結局足→腹と同じくらいの距離と高低差で、ほぼ一帯の一番上の188mまで登って頭浅間神社へ到着。
コレといった測量技術もない時代のはずですがちゃんと高さ20m区切りでお宮を置く辺り、
昔の人の技術というのも凄いものですね。
足、腹とは違いきちんと像のある社ですが頭が欠けてしまっていますね。
でもそんなことは関係なくしっかり手入れがされていますので、等しく手を合わせておきます。




この先は特に何も坂もなく頂上を過ぎ、若干の下りとともに暫く歩くと分かれ道を見つけました
紐が結ばれていた跡があり、左に下り筋があります
県道443号も下に見えるのでそちらへの復帰用なのでしょう。
そして現状の浅間峠への正式ルートも恐らくコレだと思います
とはいえ、この徒歩道の先の状況の方が気になるのでまずはまっすぐ進んでみることにします


というわけで県道443号には復帰せず真っ直ぐ東進してみたところ、軽く登って一旦の頂上に着きました。
浅間峠の真南辺りにいて、尾根筋に従って一応道が通っている感じがあります(5枚目が南、6枚目が北)。
点線道があるからやはり歩ける道あったんだねえ、というわけでこの道経由で北に向かいます。


・浅間峠
というわけで分かれ道から450mほどで浅間峠に到着しました。
以前は県道の看板があったようですが剥がれて倒れてしまっていたのでそのままにしておいています
しかし思ったより県道443号を歩けずにココまで来てしまいました。
まあ当初から足~頭浅間神社は巡る気でいたのですが先に巡ってしまったというわけで、
今度はここから下に降りてどこが崩れているのか、突破できるのかを見に行ってみることにします



降り始めると道は幾重にも別れていましたが、
赤と黄色の紐に沿って歩くと県道から外れているし倒木もあるけれども整っており、
少し歩くと登りで見たのと同じ青い紐がありました。
さあどうなっているのか...



というわけで浅間神社巡りルートとの分岐まで戻ってきました。
うぉい、崩れも何もなく普通に来れたんだが!?
県道は紐を越えた後すぐに合流してそのままルートに沿って歩いてこれました。
つまりこの紐は単に浅間神社巡りをさせるルートを歩かせたい為だけに張っていたものである...
まあ「浅間神社巡りの筈が県道を辿ってしまい、見つからずに浅間峠に着いた」
という人が続発した末の処置だということにして。
県道辿りが本目的な自分みたいな人種は気をつける必要のない紐というわけでした、
という事まで分かったのであとは再び県道443号に沿っての登りで浅間峠を目指すことにします。
なんか峠からの下りはじめがルート変だったので本来のルートも探しつつね。



散々言いましたが別に県道443号のルートが放置されているということはなく、普通に整っています
愛知の林にありがちな杉中心の雑木林と行った風で、左側が崖の車道幅をずっと登ります
県道沿いに馬頭観音が居りましたので、多分本当に馬車は通っていたんじゃないかな。
下にある林道は時々見えます。白いコンクリなので大変わかりやすい


一部細めなところもありますが、歩道として困るところは特にありません
先程の紐から250m位登ると峠側の紐に到着しました。危険ポイントなし。
ただし県道としては既に外れ始めている辺りです。一旦もう道を外れてしまいましょう



というわけで北西にある獣道を歩くと地図通りの辺りに復帰。
2枚目は「恐らくあの辺りから降りるんじゃないかな」と当たりをつけている所です。
実際画面中央の横倒しの木のあたりから獣道の降り口はありましたので、あそこでしょう
ここからは県道443号のルートになるべく沿うように北に進んでいきます



はい、ルートに沿うように歩いています。
道ねえやろがい。



これは道に合流したのではなく、横切っている獣道を見ているだけです。


2本目の獣道に合流。このもう少し上辺りが曲がりどころかなと思います
ちなみに地図がおかしいわけではないことは、
先程道を外れる辺りまでしっかり地図通りに歩けていたことで証明済みです。
なんでこんなに道がないの?



最近は地図読みしながら歩くのも上達しましたので、
こうして何もないところを歩いているように見えても地図にしっかり沿って歩けるようになっています。


で、下の獣道に沿って歩くと少しズレていることがわかります。
どういうことなの...


そうして浅間神社巡りの道で切り開かれたルートと合流しました。するともう一本上に道を見つけました
実はこのルートが正道だったの?と思い、戻って登り直したのが2枚目ですが、
これまたズレた感じになってしまいましたので、恐らくこれも間違いです。
多分自分が歩いてきた道なき道が正解です。
えぇ...



言っても仕方がないので、あとはマトモな道に合流して浅間峠に帰ってきました。
つまり県道指定の峠付近は適当で、地元の人がそれは無視して適当に管理している感じだと思います
で、浅間神社にたどり着けないというか分岐を見落とす人が多い為に紐を張って案内している、と。
しかし、それにしたって整備が適当じゃないですかね...となる愛知県道443号の現状です
下が全く手を付けていないってのがもうやばい、
そして神社巡りを優先して紐を張るってのも紛らわしい。
なかなかに個性的な整備方針の山道ですが、カオスはここからちょっとが最高潮です。
というわけで一旦ココで区切りとします



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